9月9日(土)岩手県盛岡市で開催された「第24回犯罪被害者支援全国経験交流集会」に参加しました(主催:日本弁護士連合会・岩手弁護士会・東北弁護士会連合会)。
今回のテーマは「犯罪に巻き込まれた子どもへの配慮」でした。
基調講演は、西澤哲氏(山梨県立大学人間福祉学部教授)の「家庭内暴力が子どもに与える心理的影響」および阿部恭子氏(特定非営利法人World Open Heart理事長、Inter7共同代表)の「家族間殺人の子どもたちへのアプローチ」の2本。
実際に、DVや性被害等の犯罪被害に遭った子ども、あるいは親が犯罪者となった子どもの支援をされているお二人の話に共通することは、被害と加害は、簡単にはひとくくりにできない、つながっているというものでした。それは、幼い時に犯罪被害に巻き込まれた子どもたちが、その体験がトラウマ等となり、成長して加害を加えることがあり、それを防ぐためには、子どもたちの権利を尊重して、長く寄り添うことが必要であるということでした。子どもに暴力を振るう親、罪を犯す大人は、実を言うと過去、犯罪被害を受けた子ども側であったという現実が多くあるとのことです。
とても難しいテーマであるところ、普段接することのない問題について経験に基づく話をうかがうことができ、改めて、犯罪被害者支援を取り組む1人として被害と誠実に向き合わなければ、法的にはもちろん、それ以外の側面からも被害救済ができないことを考えさせられました。
シンポジウムの翌日は委員会に出席後、盛岡市内を散策し、人生初のわんこそばも体験しました。晴天で、北上川越しに見える岩手山も美しく、石川啄木ゆかりの地などを巡り楽しい時間を過ごしました。